■ 阪急51形

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(「架線もどき」は描画したもの)

16番第2作目で、ペーパーによる自作車両です。できれば3輌位の編成にしたいところですが、同形式を多数作るまでには手が回らず今に至っています。車体は自作したものの、それに付けるパーツとして、どういうものが入手可能なのかという勘がまったくなく、もちろんストック部品も全くない状態でしたので、型番を頼りに模型屋さんで聞いてまわったりして、いろいろ親切な助言を頂き何とか形にすることができました。パーツカタログさえ入手できないような状況で、一体この世界はどうなっているのかとさえ思ったものですが、その後「とれいん」のパーツカタログを知り、大半の障害はなくなりました。

車体は形式図と写真を元にCADでケガキを行い、t0.3mm位のケント紙にレーザープリンタで出力後、カッターナイフと丸ノミで切り出しを行っています。特に窓の廻りは段差のある3枚張り合わせ(うち1枚は窓枠)になっていて、これはCADでなければ難しかったと思います。寸法的には少し窓の上下が狭かったかなという気もします。形式図では窓寸法までは分かりませんので、側面の写真などからプロポーションを計算したのですが…(窓枠の色が濃いのも印象に影響しているかも知れません。)
ウィンドウシル・防護柵・雨樋には真鍮線も使用しています。屋根は明り取り窓を生かすためにペーパーの張り合わせとし、木製屋根は使用していません。床板も金属でアングル止めとしています。クインポストは真鍮帯板でしっかりと床に止め、前面に実際の形に切り出したペーパーを貼っています。

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床下で困ったのはコンプレッサーで、CP27B3という型番は分かったものの、どういう形かわからず、困った時のAK-3頼み?かどうかわかりませんがピノチオの旧国用を付けています。位置も中央ではないかもしれません。逆側の制御器はペーパー自作、エアタンクはフクシマの2連のもの、抵抗器・ハンドブレーキホイールはエコーモデル、です。

筋彫りがあるためサーフェイサーによる表面処理は行わず、金属部分のためにメタルプライマーを吹いた後にマッハのエナメルラッカーを塗っています(明るいマルーンにするため確か59ではなく59Bを使ったように記憶しています)。

今見ると窓廻りはそこそこなのに対してドアのカッティングの乱れが気になりますし、また塗装も荒い感じで、手馴れた人の作るすっきりとしたペーパーモデルには程遠い気がします。また、車番の切り抜き文字が小さいのは作った時からおかしいと思っています。未だにこういうパーツには今までに使ったものを除いてどういうものがあって何が最適なのか知りません。いつか見つけた時には貼替えようとは思っているのですが…

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その後、宝塚ファミリーランド"のりもの館"でこの形式の模型(やや大きめで末近製とありました)を見る機会がありました。こちらは神戸線で急行として使われていた初期の形態で(筆者のは昭和10年前後という想定)、装飾が派手です。

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宝塚ファミリーランド"のりもの館"の51形模型(1999.8)

(1998完, 2002.1.17記)



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