旧川西池田駅のヤードを除く中心部分をレイアウトセクションとして製作します。固定式としないのは、よくある話で専用の設置スペースが取れないためですが、私は運転を第一目的としておらず、普段は棚に入れて飾っておき、たまに組立式レールを接続してループ運転ができれば十分と考えていますので、分割式レイアウトは最も適当な選択と考えられます。余談ですが、固定式レイアウトを手に入れる夢も持っていないわけではありません。が、その場合はなぜか実物べったりのものよりは、昔のTMSで見たような自由なナロー森林鉄道風のテーマが浮かんできたりします。刷り込みなのでしょうか、不思議なものです。
実は以前にNゲージでも同じ駅の部分を試作したことがあるのですが、一体としたために幅が約1mにも達し、部屋の場所塞ぎに過ぎるため解体してしまったという苦い経験があります。今回、それよりもさらに大きくなる1/80 16番レイアウトということで、対象範囲を縮小し、さらに分割を行うことにしました。分割方法については、いろいろ考えた末に、下図のような3つのセクション構成とすることになりました。住宅地図を下敷きに多少の変形を加えたものですが、全体寸法としては一般的な既成本棚に収まるサイズということで、奥行き30cm, 幅70cm以下になるようにしてあります。市販の本棚にはだいたい標準的なサイズがあるようですので、それに合わせておけば棚を買い換える際にあまり悩まなくても済むだろうという計算ですが、実際のところどうかわかりません。ただ、これくらいのサイズが机の上で工作する上でも邪魔にならず適当かと思われます。また、棚収納とすることで、レイアウトの最大の敵である埃に悩むことも少なくなるはずです。私の現在使用している棚は密閉式ではありませんが、東急ハンズで切り出してもらったアクリル板で囲むことで簡易密閉空間としています。(但し、アクリル板自体は静電気でかなり汚れます。例えば同じ部屋で吹付塗装をした後アクリル板を拭いてみると、かなり離れているにも関わらず拭いた布に色が付きます。固着することはないようですので拭けば元通り透明になります。)
セクション分割案 赤い線で分割する
台枠というほど大げさなものではありませんが、セクション同士をしっかりと接続するために枠組みを作成します。何でもいいのですが、30mm×15mmのアガチス材を指定寸法で切り出してもらい、ベースの4mm厚ベニヤ板上に木工ボンドを使用して四角に仮組みし、木ネジで隅を固定します。これらの寸法ですが、持ってみてあまり重過ぎない程度というような基準で決めています。これくらいの大きさであれば強度的に神経質になることもなく、またボンドだけでも十分なくらいに固定されます。(ただし、セクションを接続したままの持ち上げ・移動は当然ながら禁物です。)以前、模型を始めた頃に、なぜこのような嵩上げの台枠が必要なのかわからなかったことがあり、ムクの一枚板の上にレイアウトを組んだことがあるのですが、経年変化によるゆがみが必ず出ることを知らなかったための暴挙でした。また、ポイントマシンを入れるにはもっと高いベースが必要であることは言うまでもありませんし、セクションの持ち寄り運転会に参加するような場合は、標準的な規格に合わせる必要があります。(この場合はモジュールと呼ばれているようです。)
(続く)